穴龍の里

穴龍がr6sのSSをupする欲望の吐き捨て場。

リクエスト⑤

【落し物】

ミュートとエコーでヒバナちゃんの落とした口紅で悪戯する話。


「何だこれ」

ミュートは廊下に落ちていた一つの落し物を手に取った。

一つの口紅だった。

入れ物には『今川由美子』と可愛らしいシールが貼られていた。ミュートは同僚であるエコーに会う用事があったので彼に渡して貰おうと思い、口紅を手に取った。

 

「エコー、これを廊下で見つけた」

「ミュートか、あぁ…。って何だ?」

ヒバナのだろう、この口紅は」

「本当に彼奴は抜けてるなぁ。エコー、ヒバナに渡しておくよ。ありがとう」

エコーに用事があったミュートは彼に直接ヒバナの忘れ物を手渡した。受け取った時にエコーは僅かに嬉しげな笑みを浮かべていた。

ミュートの心がちりっと痛む。

自分にはそんな笑みを見せてくれたことなんて一度も無いのに。

自分には嬉しげな表情なんて向けてくれたことなんて無かったのに。

どうしようもなく苦しい。

ミュートはエコーの胸ぐらを掴んで彼を睨みつけて呟いた。

ヒバナに会う口実が出来てさぞ嬉しいんだろう?ムカつく」

「ミュート、怒るなって。お前もヒバナと仲良くしたいなら俺が」

「…余計なお世話だよ」

ミュートはエコーから口紅を奪い、エコーの唇に塗りつけて強引にキスを仕掛ける。

「んっ…?!」

エコーが抵抗できないようにミュートはエコーの両手の自由を奪い、唇をより深く奪っていく。

 

「ば、何すんだよっ…!」

「自分が俺にしたことを思い出せ、あぁ、それとこの口紅はもう使い物にならないな。エコー、ヒバナに会いに行く口実が無くなって良かったな」

そういうとミュートはエコーから両手を離してさっさと自室へと戻っていく。

エコーは呆気に取られた表情を浮かべながら唇に塗られた口紅をハンカチで拭った。

真っ赤な口紅は綺麗にハンカチへと滲んで行った。エコーの顔は負けず劣らず真紅色に染まっていたのだった。