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ゲリラ投稿⑥

【穏やかな朝の日常】


ドクとルークで朝の日常。

 

朝、リビングに眠気まなこを擦りながら向かえば大好きな恋人が朝食を並べてニコリと微笑んだ。

「おはよう、ギュスターヴ」

「んっ…、おはようジュリアン」

昨夜は家に帰ってくるなり疲労で私も彼もすぐに眠りについてしまった。まともに会話も出来ず、彼に対しては申し訳なさだらけだった。

「ギュスターヴ、寝癖付いてるよ?まったく貴方らしくない。ま、そんな所も可愛くて俺は好きだけど」

「朝からよくもまぁそんな恥ずかしいことを言えるよね。ジュリアン、コーヒー頂戴。砂糖とミルクは入れないでね」

「照れちゃってまったく。分かった、はい、ブラックコーヒー」

「…ありがとう」

ジュリアンもエプロンを脱ぎ、椅子に腰を下ろす。互いに向かい合って『いただきます』と口にして朝食にありついた。


「ギュスターヴは今日休み?」

「私は休みだよ、ジュリアンは?」

「俺も休みだよ、はぁ…、俺たちお互いの休みも把握出来ないほど忙しいんだね。ギュスターヴ、もし今日予定が無ければずっと一緒に居てほしい。一緒に掃除でもデートでも昼寝でも。貴方と一緒にいる時間が欲しい」

ジュリアンが作ってくれた朝食を食べながら私はジュリアンの少しだけ照れた顔を見つめた。

そうだ、ここ最近私たちは忙し過ぎて話をする暇も無ければお互いの休みだって知らなかった。

あぁ、私は君の恋人として失格かもしれない。ジュリアン、私も君と過ごしたい。だから、だから…。

「少しだけ家の掃除をしてからこの間オープンしたばかりのカフェに行こう。疲れた身体には甘い物って言うだろう、それから買い物に行って春物の洋服を買いたいな。あとはディナーに出掛けようか。どう?今日一日、君のために考えた速攻デートプラン。私も君と一緒に居たいんだ。ジュリアン、忙しいのを言い訳にしていた私を許して」

「…俺は別に怒ってなんか居ないし、俺と貴方は同じ職場だから忙しいのは理解しているよ?ただ、その、思った以上にギュスターヴ、貴方が考えてくれていたデートプランが嬉しくてにやけそうなのが一番困る。俺がリードしたいのに、貴方はそうやって突然に歳上の余裕を見せてくるから心臓が幾ら有っても足りない。…よし、朝食食べたら早速掃除をしてデートの準備をしようか」

君はそうやってころころと表情を変えて私に見せてくる。歳上の余裕?そんなもの、とうの昔に捨ててしまったよ。

君と出会ってから私の毎日は君の為だけにあるようなものだ。ジュリアン、こんな私を好きになってくれてありがとう。

「…私も君と毎日過ごしていると心臓も身体も持たないよ、ふふ、早く朝食食べきっちゃおうか。ジュリアン、好きだよ」

「不意打ちはずるいよ、ギュスターヴ」

穏やかな朝を迎えるのは実に久しぶりのこと。今日は君の為だけに時間を使えると思うと自然に笑みが溢れてしまう。

「…ギュスターヴ、何か楽しいことでも?」

「いーや、何でもない」

大好きな君と視線がぶつかり、浮かぶのは太陽に負けない満面な笑みだけだった。