穴龍の里

穴龍がr6sのSSをupする欲望の吐き捨て場。

ANSWER.

君と歩んだ道はいつまでも忘れない。

君に愛して貰った時間も、
君の温もりも、
君の笑顔も。

私はずっと忘れないよ。

心から君を愛していた。

大好きだったよ、ジュリアンー・・・。

 

 

【ANSWER.】


海が見渡せる丘に小さなお墓は建っていた。

…そう、大好きだったジュリアンが眠るお墓だ。

生前に私とジュリアンが良く出かけた海が見渡せる小さな丘にお墓を建てたのだ。

安らかに眠れるように提案したのは私自身だった。彼が殉職してから早くも半年が過ぎていた。

「…早いな、君が逝ってしまってから半年が過ぎたんだよ。ジュリアン、私は少しずつだけど立ち直って毎日を過ごしているよ。君と過ごした日々が何だか遠い昔のような気がするね」

彼が眠るお墓に花を手向けて天に祈りを捧げる。

…何度、君がいる所に逝こうとしたことか。

生きる事を決意した葬儀の時、やはり君が居なくなった現実を受け入れるのが私には苦痛以外の何物でもなかった。

だけど、ね…?

ジュリアンの哀しむ顔なんて私だって見たくはなかった。だからがむしゃらに生きて足掻いて今を過ごしているんだ。

「…君が私にくれた最期のラブレター、あれは私にとっての宝物だよ。不器用な君が一生懸命書いてくれたんだと思うと、少しだけ笑みが零れる」

…泣いてばかりいた半年もの間、私を繋ぎとめてくれていたのは君がくれたラブレターだった。

…君が私にくれた最期の贈りもの。

「泣くことも、落ち込んで暗く過ごすことも、もう疲れたんだ。だから私は決めたんだ…」

私が出した答えは『ただ一つ』

「ジュリアン、君のことを一生忘れない。私は泣き虫で弱くて酷く脆い人間だ。だけど君と過ごしたかけがえのない日々を思い出して毎日を強く生きる。君が生き抜いた時間も、君が理想として掲げた平和も。必ず実現させてみせる。だから…だからどうか…」

瞳から流す涙はこれが『最期』

「どうか私を見守っていてくれ。ジュリアン、次に君に会って愛を伝えるのは…そうだな…、私が年老いてそっちに逝く時だ。それまでは待っていて。君以外に私は愛を誓わない。約束するよ。君の隣に立つのは私だけ、そして私の隣に立つのは君だけだから…」

私は背を向けて、丘を下っていく。穏やかな潮風と、優しく照らす太陽の木漏れ日、そして鮮やかな青い空。

まるでそれは穏やかな空間で。

 

…愛した君を連想させるかのように。

 

忘れはしない、絶対に。

君と過ごした時間も、
君と歩んだ道も、
君と交わした愛の言葉も。

『ギュスターヴなら大丈夫だよ』

そんな声が聞こえたような気がした。

 

「,…ジュリアン、また会えるその日まで。しばらくのお別れだ。私の出した『答え』を実現できるまで、どうか私を見守っていてくれ…」

ひらりと一枚の花弁が穏やかな風と共に私の頬を優しく撫でていった。