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穴龍の里

穴龍がr6sのSSをupする欲望の吐き捨て場。

恋と君と思いの三角形

【恋と君と思いの三角形】


2.意識する思い


挑発的なミラの言葉にドクは手を強く握りしめながらミラを睨みつける。マンションのエントランスの中でドクはミラとルークを見た。

「…ルーク、君も簡単に隙を見せるな」

惚けているルークにドクは声音を冷たくしながら呟いた。ルークはドクを見つめながら顔を暗くして目線を落とす。

ミラはくすりと笑いながらルークの腕に自分自身の腕を絡ませて挑発的な笑みをドクに呟いた。

「いつまでここに居るつもりかしら?早く帰りなさいな、坊やは私のものなんだから。明日の実技演習は確か坊やとあなたと一緒だったかしら。ふふ、仲良くしている所、見せつけようね、坊や?」

「…っ、ミラさん、それ以上ドクに挑発的な言葉を…!」

「ルーク、私は帰るよ。お邪魔みたいだからな。ゆっくり休みなさい、それからミラ」

ダークブラウンの瞳は酷く冷たい色をしており、ミラをただただ見つめながら感情を抑えた声で言葉を漏らす。

「ルークはものではない、一人の人間だぞ。出会って間もない君は実に不愉快だよ。出来ればもう顔すら見たくはないんだけどね。…また明日訓練で。ルーク、また明日」

「ごめんなさい、…きちんと明日話を…」

「ドク、あなたは馬鹿な男ね」

二人の声を背中越しに聞いたドクはマンションのエントランスを後にして歩き出す。

 

 

自宅のドアを開けてドクはスーツのジャケットを脱ぎ捨てながらソファにどかっと腰を下ろす。

「はぁ…何なんだ…」

仕事より疲れた一瞬の出来事にドクは深いため息をついてしまう。瞳を瞑ればミラに唇を奪われたルークの顔が頭に過ぎる。

『ミラ』

エレナ・マリア・アルバレスは厄介な存在だとドクは改めて思う。ルークを一番に思うのは自分だけで十分だ。

「…君を好きなのは私だけで十分だろう?ルーク、君が好きなんだ…、誰よりも何よりも」

青く輝く双璧の持ち主に思いを馳せるドクはどれだけ自分自身がルークを思っているのか再確認したのだった。