穴龍の里

穴龍がr6sのSSをupする欲望の吐き捨て場。

送りつけたお話⑴

【刹那と夜に愛を添えて】


カプカンとグラズの話。

 

「…何をしてる」

「カプカン、あんたのナイフを見ていたよ」

「…俺の?」

共同宿舎の部屋内の机に置いてあるナイフを手に持ちながらグラズはカプカンを真っ直ぐと見つめた。

水色の瞳に陰りはなく、そして痛々しいくらいにカプカンを見つめるグラズの表情は何処か寂しそうだった。

「それはただのナイフだ、お前の綺麗な手には似合わない。今すぐ俺に返してくれないか?」

「…嫌だ」

「我儘を言わないでくれ」

「…キスしてくれたら返してあげる」

「頼むから、我儘を…」

「…刹那と夜が似合うあんたに抱かれたいと思っている俺の気持ちは丸無視か?!カプカン、あんたは俺の思いを知っていてずっと俺を隣に置いていた。それが許せないんだ、なあ、頼む…、俺を抱いてくれ…」

今にも泣きそうな顔で懇願するグラズにカプカンは彼の手からナイフを奪い、無理やり唇にキスを仕掛ける。

「んっ、んんっ…?!」

咥内を犯すようにカプカンはグラズの中で舌を絡めていく。互いの唾液を交換し合うように激しくキスをしながら背後のベッドに雪崩れ込んで行ったのだった。

 

 

「痛っ、んんっ…!」

「お前が望んだんだろうっ…」

慣らしもせず、欲求に任せて身体を重ねた二人を満月の光が淡く照らしていた。

グラズはカプカンの汗ばむ背中に爪を立てながら彼の耳元で吐息を漏らす。

カプカンはグラズの声を聞きながら自身の中に潜む欲望と葛藤していたのだ。

「う、んっ…あっ、カプ、カンっ…!」

「好きなんだろう、痛くされるの…」

「あ、んただからっ…、あんたにされるから好きなんだっ…、んあぁっ…!!」

薄いブルーの瞳からホロリと溢れる涙を舌で舐めとりながらカプカンはグラズの中で自身の熱を激しく動かしていく。

刹那を抱き、夜に身を沈めてきたはずのカプカンにとってグラズは綺麗な宝石のような存在であった。

…そんな彼に求められてしまえば欲求を満たす他ないのだ。植えた獣のようにカプカンはグラズを掻き抱いて彼の耳元で低く囁いた。

「…出してやるよ、お前の中で」

「あっ、んぅっ…!熱い、カプカンのっ…、は、あっ、あぁぁっ…!!!」

カプカンはグラズの中に自身の熱をたっぷりと注ぎ込んでいく。熱が注ぎ込まれて行く中、グラズはカプカンを求めてキスを強請る。

そっと彼の顔に触れながらカプカンはグラズに口付けを施して瞳を閉じて行く。

二人が初めて身体を重ねたのは綺麗な満月が空に浮かぶ冬の夜のことだった。