穴龍の里

穴龍がr6sのSSをupする欲望の吐き捨て場。

日常の話❷

【日常の話】❷

ルークとドクのお話。

 

「ギュスターヴ」

穏やかな昼下がり、互いに昼食を済ませて食後のコーヒーを飲んでいればキッチンから皿を二つ持って来たジュリアンが嬉しそうに微笑んでいた。

「どうしたの、何だか嬉しそうじゃないか」

ギュスターヴが尋ねればジュリアンは手に持っていた皿をギュスターヴの前に差し出してニコリと微笑みながら呟いた。

「聞いて聞いて!この辺りに出来たばかりのケーキ屋さんで一日十個限定のショートケーキを買えたんだ。貴方に食べて欲しくて、今朝買いに行ったんだ」

自身の前に出された皿には綺麗な苺と溶けそうな生クリームがたっぷりと乗ったショートケーキが乗っていた。

ギュスターヴはジュリアンの嬉しそうな微笑みを見てフッと瞳を細めながら呟いた。

「…私の一番好きな食べ物を知っているか?」

ジュリアンはその質問に対して少しだけ考える動作をしながらやがて口を開いて言葉を漏らす。

「…ケーキかな、貴方は甘党で常に糖分を携帯してるイメージしかないからね。医務室にもたくさんお茶菓子置いてあるしね!」

「当たりだよ。しかも私の一番好きな果物は苺なんだ。ジュリアン、やっぱり君は私の一番を把握しているんだね。ここのお店のショートケーキ、中々買えなくて。食べる事を諦めていたんだが…。ジュリアンがまさか買って来てくれるとは思わなかった!ありがとう」

ギュスターヴが嬉しそうに微笑めば、ジュリアンを自然に顔を綻ばせていく。

「よし、食べよう!いただきます」

「いただきます」

二人はさっそくショートケーキにフォークを入れて口に含んでいく。口の中に広がる苺の酸味と生クリームの甘みが程よい甘さを生み出していた。

ギュスターヴは甘いものに目がない。

彼が幸せそうに甘いものを食べている姿を見てジュリアンは嬉しそうに瞳を細める。

「貴方の幸せそうな顔は俺も幸せにしてくれる。ギュスターヴ、俺はそんな貴方に出会えて幸せだよ。大好き」

「っ…!!い、いつも君は唐突だな…」

「唐突?…俺は貴方にも自分にも嘘は吐かないさ。思ったことをそのまま口にする。ギュスターヴ、こんな俺は嫌い?」

空のように鮮やかな青の双璧が真っ直ぐとギュスターヴを見ていた。ショートケーキの最後の一口を食べ終えたギュスターヴは顔を真っ赤にしながらジュリアンを見つめ返す。

「…き、嫌いなわけないじゃないか!寧ろ…寧ろ毎日同じ部屋で生活を共にして私たちは恋仲で。気がつけば毎日君の事ばかり考えてるよ。仕事中も休憩中も今だって…。だからその、私は君が好きだ…!」

「…はい、良く言えました」

「まったく、私はもう四〇代目前のおじさんなんだからあまり緊張させないでくれ。顔が熱い」

「貴方は何歳になっても可愛いよ、ギュスターヴ」

「…君のショートケーキの苺、食べちゃうよ」

「…それは勘弁を」

穏やかな昼下がり。

甘いデザートを食べながら愛を交わす二人のリビングには淡い太陽の光が射し込んでいた。