穴龍の里

穴龍がr6sのSSをupする欲望の吐き捨て場。

俺様ドクター!R18

【俺様ドクター!】

何も予定の無い、非番の温かい昼下がり。
恋人である年下のジュリアン・二ザンをギュスターヴ・カテブは自身の部屋へと呼び出した。

「どうしたの、ギュスターヴ。あなたから俺を呼んでくれるなんて。俺も今日は何もないから、良かったら久しぶりに一杯どうかな?」

「君が休みだと知って、久しぶりに食事を共にしたかったんだ。ジュリアン、私も丁度一杯やりたいと思ってたんだ。ふふ、準備するから待っててね」

「はーい、何かあったら手伝うから声かけてね?」

キッチンが併設されているギュスターヴの広めの自室は、何度かジュリアンは遊びに来たことがある。

(本当に綺麗な部屋だなぁ、散らかってないし。俺の恋人はこう…天使みたいな人だ…。可愛いし、料理できるし。幸せだよ。ふふ…)

キッチンへと消えていったギュスターヴの背中を部屋から見つめて、そんな風に思っていた。

『天使みたいで、可愛い人』

ジュリアンの頭の中のイメージはこうだった。しかし、数時間後にこのイメージが覆されるなど、今のジュリアンには考える余地などなかったのだ。

 

 

***

「はい、お待たせ。簡単にだけどお酒に合うパスタ作ったから冷めないうちに食べちゃおっか。ワインも冷えてるし、さぁ召し上がれ」

「ふふ、久しぶりだなぁ。あなたの手料理。ワインも俺の好きな銘柄だ。じゃあ頂こう。いただきます…」

ワイングラスが小さくカチンと鳴り響く。ギュスターヴは独り身の時期が長かった為、ある程度の料理を作ることが出来るのだ。

ワインは今日作ったクリームソースのパスタに合うように白ワインを用意した。

「美味しい。ギュスターヴの料理はいつ食べてもそうだな。優しい味がする。…あなたの穏やかな性格が良く出てる」

「褒められるのはなんだかこそばゆい感じがする。でも美味しそうに食べてくれるジュリアンが見れて私は嬉しいよ」

ギュスターヴはいつもよりもペースが早いのか、ワインを浴びるように飲んでいた。彼の頬は赤くなり、ブラウンの瞳は少しだけ揺れていた。

「ギュスターヴ、飲みすぎじゃないのか?あまり無理をしないでね、休みなのは分かるけれど」

「….大丈夫、大丈夫っ…」

すでにワインの瓶は2、3本空になってしまっていた。ギュスターヴはジュリアンと食事をしながらハイペースでジュリアンよりもお酒を飲んでいた。

食事を終えて、ジュリアンが食器をキッチンに片してリビングに戻って来た時だった。

ギュスターヴはソファに座ってテレビを眺めていた。普段ならブラウンの瞳は必ずジュリアンが近づけばこちらに向いてくるのだが。

「ギュスターヴ、ご馳走様。食器を片して置いたよ。隣、座ってもいいかな?」

ジュリアンが声をかければ、ギュスターヴは何処か気怠げにボソッと「座れば」と呟いた。

(…あれ、俺何かしたのかな?)

いつもなら嬉しそうに
「いいよ、おいで?」と優しい声音で言ってくれるはずのギュスターヴの様子が何処かおかしかったのだ。

ジュリアンが不安げに隣に座れば、
ギュスターヴは無言でテレビを消してジュリアンの青い瞳を見つめる。

「…ギュスターヴ?」

「…何見てんだよ」

(…え、ギュ、ギュスターヴっ?!)

彼の口調はいつもより穏やかではなく、むしろ、怒り気味のような荒い口調でジュリアンに答えているではないか。

「どうしたの?俺、何かしたかな?」

ジュリアンはギュスターヴの顔を不安げに見つめる。彼のブラウンの瞳はいつもよりも熱を持っていてるような、少しだけ目付きがきつかった。

「五月蝿いな、犬は黙って組み敷かれてろ」

ギュスターヴは深いため息をつけば、ジュリアンの腕を掴み、ソファへと簡単に押し倒してしまう。

「な、何するんだギュスターヴ!いつものあなたは何処へ…」

「俺だってギュスターヴ・カテブだ。お前の知ってる『ギュスターヴ・カテブ』だよ。犬っころ…、あぁ、『駄犬』って呼んだ方がいいか?」

ブラウンの瞳はジュリアンを見下す。いつもよりも荒い口調で自身を『駄犬』と呼ぶギュスターヴを、ジュリアンは睨みつける。

「ギュスターヴ、酔っているのなら…。悪趣味な話し方は辞めた方がいいんじゃないか?俺は『駄犬』でも『犬っころ』でもない。ジュリアン・二ザンだ」

「おいおい、年下のくせに生意気だな。ふん、普段の『俺』が如何にお前に甘いか良く分かる。そんな風に睨みつけても無駄だ、俺を誘ってるなら…」

ギュスターヴは押し倒しているジュリアンの首元を、やんわりと甘く噛む。

「もう少し可愛くおねだりしろよ、『駄犬』ちゃん?」

「なっ…!!誰が、誰が『駄犬』だと?!いい加減にしろよ、ギュスターヴ!」

「嫌だね。俺はお前を蹂躙したくて仕方ない、嫌がっても無駄だぜ?内心、犬みたいに尻尾ふって喜んでるくせに。とんだ変態だな、ドMなのかよ。まあ、その方が調教のやり甲斐があるってもんだよなぁ…」

(駄目だ。今のギュスターヴは酒に呑まれてる。いつもの『ギュスターヴ』じゃない、どうしよう…)

そうだ。
思い返せばジュリアンが部屋に来て、
ギュスターヴの作った食事を食べ終わった時から、ギュスターヴはいつもよりもワインを浴びるように飲んでいた。

これは完全に酔いつぶれて、我を失ってる状態だ。

(…本当は自分からなんて、もっとロマンチックな雰囲気の時に誘いたかったんだけど、やむを得ないよな…)

ギュスターヴの中からアルコールを抜くためだ。

ジュリアンは意を決したようにギュスターヴの頬に手を伸ばして唇を重ねた。

「んっ…」

ギュスターヴは意外にも甘い声を口から漏らす。酔いつぶれていても、彼から漏れる声は甘かった。

唇を離せば、ジュリアンはギュスターヴのいつもより鋭い瞳を見つめて挑発的な言葉を言い放つ。

「じゃあ、しようかギュスターヴ。俺があなたの『駄犬』になってあげるからさ。さぁ、ベッドに行こう。…俺が欲しいんだろう?」

彼の為だ。

ギュスターヴは口許にニヤリと妖艶な笑みを浮かべてもう一度、ジュリアンの唇を貪った。

 

 

***

「んっ、あ、駄犬っ、もっと舐めろ。しっかり咥えろ…!」

ジュリアンはギュスターヴの下半身を口の中でいやらしく咥え込む。彼の性器は普段よりも熱を持っている。

「んふっ、ぁっ…、出、出そうだっ、…っくっ…!!」

限界を迎えたギュスターヴは、ジュリアンの口内で己の精を大量に吐き出した。

(…に、苦い…)

ジュリアンは口の中で広がるギュスターヴの精を無理やりに飲み干した。そんな姿を見たギュスターヴは満足げな笑みを浮かべてジュリアンを見つめた。

「駄犬らしいな、そんなに俺の精が好きならもっと気持ち良くしてやるよ。尻、突き出せよ」

(….耐えろ、ギュスターヴの為だ。ギュスターヴの酔いを覚まさせる為には我慢しないと)

ジュリアンはギュスターヴに言われる通りに、自身の尻を差し出した。するとギュスターヴはベッドボードに置いてあるローションを彼の尻に大量に塗りたくる。

「ははっ…、ヒクヒクしてるじゃないか。何を期待してるのか知らないが、淫乱な犬め…」

「ギュスターヴッ、余計なことは言わないでっ…」

ギュスターヴは指にローションを塗り、ジュリアンの受け入れる入り口に押し進める。

「はっ、あ…、もう、なんでっ…」

あんなに酷いことを言っておいて、
愛撫はいつものように優しいものだった。

ギュスターヴがジュリアンの中で指を動かすたびに部屋の中では淫靡な水音が響き渡る。

「っ…、焦らされるのが好きだろ?もう、こんなに指を咥えこんでいやらしく締め付けるなんて。本当に変態だな」

気がつけばジュリアンは2本目の指を咥えこんで、ぎゅうぎゅうに締め付けていたのだ。その『動き』だけでギュスターヴの目付きは妖艶な色を浮かべる。

「う、五月蝿い…、俺は普段の温厚なギュスターヴしか知らない、こんな酷いことするのはっ…、は、ぁっ…」

ギュスターヴの指は、ジュリアンの弱い所…、前立腺を掠っていた。与えられる快楽にジュリアンは溺れそうになるのを必死に耐える。

「イきたいならおねだりしろよ?『イかせて下さい、ギュスターヴ』ってな」

「む、無理だっ、もう、出ちゃうっ…」

ギュスターヴの言葉なんて聞いてる余裕など、今のジュリアンには無かった。早く彼の酔いを覚まさせたい、その為になら自身は…。

どうなっても構わないという気持ちが支配していたのだから。

白濁の液が、ギュスターヴの手の平に溢れてしまう。それを見たギュスターヴはジュリアンの入り口に自身の熱り立った性器を押し当てる。

「…俺を受け入れろ、ジュリアン」

「ひゃっ…、熱いっ、ギュスターヴっ…」

気がつけば、先ほどよりもギュスターヴの目付きは柔らかくなっており、
そしてようやく、恋人の名前をちゃんと呼んだのだ。

いつもなら、避妊具を身につけてからジュリアン自身に挿入するのに、今のギュスターヴにはそんな余裕は無かったのだ。

…半分だけ、いつもの『ギュスターヴ・カテブ』の意識を取り戻してしまったのだから。

熱を持つギュスターヴを受け入れながら、ジュリアンはギュスターヴの顔を引き寄せて唇を重ねた。

「…んっ、ギュスターヴ…」

愛しそうに名前を呼べば、
受け入れるギュスターヴの舌は激しくジュリアンの口内を犯す。

唇が離れれば、唾液がいやらしく糸を引き、ジュリアンの青い瞳はギュスターヴの欲情に濡れたブラウンの瞳とぶつかる。

「ようやく、ようやく俺をちゃんと見てくれたっ、ギュスターヴっ…、俺の、ギュスターヴっ」

青い瞳からは涙がポロポロと零れ落ちる。ギュスターヴはジュリアンの泣き顔を見れば性器の質量が自然に大きくなるのを感じた。

「…ジュリアンっ、お前の中は本当は気持ち良いな、っ、もっともっと俺を求めろ、そして受け入れろよっ…」

腰を一気にジュリアンの最奥に押し進めれば、彼の口からは声にならない快楽への嬌声が漏れ出る。

「ギュスターヴ、俺、もうっ…、駄目、イっちゃうっ…!」

「…俺もだ、俺だけのジュリアンっ…」

ギュスターヴはジュリアンの中で精を吐き出した。中に広がる熱にジュリアンはうっとりと笑みを浮かべて意識を手放した。

「〜〜…ジュ、ジュリアン?!」

ギュスターヴはようやく我に返り、目の前の恋人が意識を手放したことに気がついて、ジュリアンの身体を清めることから始めたのだった。

***

(…ん、眩しいっ…)

ジュリアンが目を覚ました頃には既に日付が変わっており、時刻は朝の7時だった。

「…ジュリアン、良かった!目を覚ましたのか。本当に私は君に酷いことを…」

「ギュスターヴ、何泣きそうな顔をしているんだ?あなたにはそんな顔なんて似合わないよ」

半日以上、ジュリアンはベッドの上で眠っていたようで、ギュスターヴとの情欲に落ちた後の記憶がまるで今の彼にはないのだ。

「私は昨日、酒に溺れてしまって君に酷いことをした。…ジュリアン、君には私と別れる権利がある。こんな40近くになって酒に呑まれて我を失う恋人なんて、邪魔なだけだろう?」

…別れる?

たった人格が変わってしまっただけで?

ジュリアンの中で、何かがぷちんと弾け飛んだ。

「ギュスターヴ、歯を食いしばった方がいい。俺は無性にあなたに今、怒りを感じているんだ…」

ベッド近くに座るギュスターヴにジュリアンは己の拳を振り上げて、彼の頬に向けて殴りかかった。

…ぺちん、と軽いビンタがギュスターヴの頬に当たったのだ。

「…別れるなんて、簡単に言うなよ?!ギュスターヴ、あなたは別に俺に暴力を振るったりとかした訳でもなくただ、強気な人格が出てしまっただけだろ?!たったそれだけのことで、俺と別れるとか。…俺はあなたよりも年下だけどあなたが好きだから受け入れたってこと、分かってないだろう!?」

青い瞳は今にも泣きそうだった。
そして、ギュスターヴもまた泣きそうなくらいにはブラウンの瞳を揺らしていた。

「…ごめん、ごめんなジュリアン…。私は己の中にある、強気な人格を普段から抑えるのに精一杯だったんだ。しかも昨日は久しぶりに君と食事できたこともあって、調子に乗って酒に浴びるように飲んでしまった。それがキッカケだった。…本当にごめん。ジュリアン、別れるなんて嘘だ。二度とそんなこと言わない、…私には君がいないとダメだ」

「…知ってるよ、馬鹿なギュスターヴ」

ジュリアンは泣きそうな年上の恋人を抱き寄せた。彼の体温はジュリアンにとっての、最大の安心材料なのである。

「ジュリアン、好きだ」
「俺だってどんなギュスターヴでも愛してるよ。あなたは世界に一人しかいない。俺だけの『軍医さま』なんだから…」

朝日がカーテンから漏れて、ブラウンの瞳と若者の青く輝く瞳を眩しく照らす。

ギュスターヴはジュリアンの唇にちゅっとキスをして泣きそうな笑みを浮かべ、ジュリアンもまたそれに答えるのであった。

(….まったく、可愛いな。歳上に見えないよギュスターヴ)

柔らかな恋人の頭を撫でながらジュリアンは歳上の恋人との穏やかな朝を迎えるのであった。

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